短期金融市場セミナー
コール・手形市場の機能と特色
コール・手形市場の機能
日銀当座預金調整の場
日々の資金決済の収支尻である当座預金の過不足を、金融機関同士で調整する市場である。特に、当日の資金の受け払いが可能であるため、資金繰りの「最終調整」の場として重要な役割を果たしている。
金融調節実行の場
日本銀行は、日々、短期金融市場の資金需給の過不足を調節することにより金利の形成に影響を及ぼし、それが他の市場へ波及する過程を通じて金融政策を実現している。
運用・調達の場
金融機関の資金尻調整を目的とする資金取引のみでなく、他の市場との金利裁定取引も含めて、支払準備資金の運用・調達ができる市場である。
コール・手形市場の特色
安全性
金融機関と短資会社等に参加者が限定されているため、取引の安全性が高い。
安定性
市場には、恒常的・安定的に、資金の出し手と取り手が存在する。
効率性
大口資金を効率的かつ迅速、確実に、運用・調達ができる。
コール・手形市場の参加者
市場参加者 | 日本銀行、都市銀行、信託銀行、地方銀行、第2地方銀行、在日外国銀行、信金中金、信用金庫、農林中金、県信連、全共連、証券会社、証券金融会社、生損保会社、商工中金、全信組連、労金連、投資信託会社、政府系金融機関、ゆうちょ銀行他。 |
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短資会社 | 現在は、セントラル短資、上田八木短資、東京短資の3 社となっている(1990年代は7社の短資会社が存在)。 |
取扱市場 | 東京市場、大阪市場、名古屋市場。 |
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